人生の浄化の旅

Nさんから連絡をもらったのは今年の八月だった。

「歴史を学びたいんです」とお声がけくださった。

しかし、一概に歴史と言われても・・・

しかも、どうやら家庭教師みたいなのを想定しているっぽい・・・

 

 

 

どう断ろうか必死に考えた。

 

お話を伺うと、最近息子さんが歴史に興味を持ち始めて、

避けてきた自分も何とか歴史を学ばないと

これはマズいと思い始めたとのこと。

とにかく歴史が知りたいとおっしゃるので、

その知りたい場所に行ってみたらどうですかと申し上げた。

つまりアタシとしては体(てい)よく断った。つもりだった。

 

しかし。

Nさんは受け取ってくれなかった。

ではあなたは何をしてくれるのかとのたまった。

 

・。

 

じゃあ、ということで、

現地旅行ありきで、

その際に探究する問いを一緒に作ることになった。

 

1か月ほどして、Nさんから旅行の日程が決まりましたと連絡がきた。

行き先はNさんの育った、鹿児島。

 

なによりとにかく、この方のコミットメントがすごいのである。

確かにご連絡いただいたときから、とんでもなく前のめりだった。

 

そして旅行前mtgが始まった。

歴史を伝えたり、歴史とは何かを伝えたり。

Nさんご自身のことを聞かせてもらったり。

Nさん持ち前の内省力とコミュニケーション力、あるいはその思いから、

とめどなく言葉があふれ出てくる。

 

そして、旅行へ。

その後、最後のmtgで旅行の刈り取り。

 

歴史を学びたいという当初のニーズにどれだけお応えできたのか、

私には正直わからないし今も自信はないけれど、

Nさんは、今回の一連の旅を「心の浄化」とおっしゃった。

 

 

「自分の故郷へ行く。」

それが、果てしなくとんでもなく心を揺さぶることがある。

心がうずき、心に届き、自分の存在が腑に落ちる。

故郷とはそのような場所であるように思う。

 

故郷を支えるのは歴史。

やはり歴史に向き合うことは、現代人に必要なことではないかと思う。

歴史は自分の生きる意味を、優しく包んでくれるのだ。

 

皆様もぜひこの年末年始に、故郷に想いをはせてくださいませ。

心のふるさとはいつでも、あなたを見守っています。

よいお年を。