マネージャーは誰か?;漢方の視点から


「五臓六腑に染み渡る」と言います。今日は五臓のうちの心(しん)の話。


わたしたちは心臓というとあの、胸の真ん中にあって、1つの中に4つの部屋があって、酸素と二酸化炭素が交換されるところで、生命の根幹の臓器というイメージがあります。


実は漢方では、「心」の捉え方が現代医学と違います。


「心」は心臓という臓器を指す言葉ではなくて、血脈と神明をつかさどる機能であるという考え方。鼓動という動きによって全身に栄養物の運搬と循環をもたらし、新陳代謝を行い、そして精神・意識・思考の活動を行う機能をも持っています。


先日心臓ヨガ®︎を受けたとき、なんだか身体全部が心臓の鼓動に合わせてビート打つ感じを経験しました。それは身体全部が一体となって脈を打つような体験でした。


実は今でも現代医学では、心拍と脈拍がなぜ同時にできるのかという説明ができていません。


そこで「誰が心臓が一つだと決めたのか?」という問いが沸いてきて、漢方でいう「心」というのはつまりこういうことなのだろうと腑に落ちたのです。つまり、心臓は臓器=物質ではなく、前述の通りやはり機能なのだ、と。


臓器=物質として心臓を考えると、切り離して語る必要があります。そしてまた一番目立つのはその場所にあるその物質です。

ですが漢方の考え方のように心を機能として捉えると、全身のあらゆるところにある「脈」が寸分の時差もなく同時に鼓動することが説明できるのです。




さて、この、物質と機能の考え方を組織に当てはめるとどうなるでしょうか。

マネージャーを臓器=物質だと考えると、特定の人間一人ということになるかもしれません。

一方、マネージャーがもし機能ならば、マネージャーという機能は一体何をする機能であるのか。それには細分化と明文化が必要かもしれません。またそう考えるとマネージャーは機能つまり役割であり、権力ではないことになります。


あなたの組織にはどのような考え方がありますか?人体を参照すると、機能として考えた方が何倍もスムーズに説明できることがあるかもしれません。



心臓ヨガ®︎も取り入れます。自分で自分をマッサージする一日。心地良い体験となることでしょう。

「身体と心がつながる日。」7月8日(日)@池袋




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