相互作用;漢方の視点から




突然ですが、あなたのチームはどんな構成要素でできていますか?


漢方薬というのは、生薬という、植物の草とか根っことか葉っぱとかを煎じたり細かくしたりして組み合わせたものを指すのですが、例えば葛根湯という漢方薬は7種類の生薬で作られています。

その中に入っている、カッコンとか、マオウとか、ショウキョウというそれぞれの生薬は、それぞれかなり個性的な植物です。それらの、根っことか葉っぱとかを乾かして煎じて作られるのですが、一つ一つの生薬が、人の体にどのように影響するかというのは長らく研究されてきました。今でも生薬学という名前で詳しく研究されています。

しかし、葛根湯という、7つの生薬の組み合わせになると、一つ一つの生薬に見られた人体への影響が起きたり起きなかったり、またはまったく新しい影響が出てきたり、と、もう科学的に何がどうなってこうなる、という因果分析が到底できなくなります。

チームも同じように、誰と誰がチームを組むかで出力が変わったり、何故か誰も頑張っていないチームほどパフォーマンスを発揮したり、という不思議なご経験があるかもしれません。それは、メンバー一人ずつの能力ではなく、メンバー同士の計り知れない相互作用の結果であるということなのです。

チーム力は相互作用力。あなたのチームの相互作用力はいかほどでしょうか?

昨今、いかにこの相互作用が起こるようになるのかという研究がたくさん行われていますし、システムコーチングもその手段の一つです。チームメンバーが活かされ、相互作用が起こりやすい環境を目指して、チーム全員でコーチングの時間を持ってみるのもひとつです。


漢方薬では人体を通してその相互作用を知ることになりますが、チームとなるとやはりアウトプットに注目が集まることと思います。残念ながらシステムコーチングの結果チームのアウトプットが高まった、という因果を示すデータが手元にないのが現状ですが、雰囲気が良くなったとか言いたいことが言えるようになったとか、「相互作用が起こりやすい環境」は、システムコーチングを通して熟成されるようです。





連休は葉山へ。
よく撮れた写真を載せてみます。


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