虚実と組織の不満


漢方には、虚実(キョジツ)という考え方があります。症状が出てきた時、体にどのような異変が起きていてそれは何が原因なのかを検証するための、ひとつのスケールのような感じで使われます。

虚実(キョジツ)は、
虚・・・足りない
実・・・多すぎ
という意味で使われます。

例えば。
熱が足りない→陽虚(ヨウキョ、一般的に熱虚とは言わない)
熱が多すぎる→実熱(ジツネツ)
みたいに使います。それぞれの言葉の意味は別にして、このような使い方をしながら不足と過剰を表現します。

必要なものが足りないときも症状が出るし、
必要なものが過剰でも症状が出ます。

そして不足している場合(虚)は補い、また過剰の場合(実)は取り除きます。


組織の中で会議とかに当てはめてみるとわかりやすいでしょうか。
会議が少なすぎると、情報交換が出来なくて不満が多くなります。
会議が多すぎると、日々の仕事に支障が出てきてこれまた不満が多くなります。
要はバランスが大事ですということです。

もちろん、不満が会議の中身にあるとなると、話は別です。ここでの不満は「会議の回数」に向けられています。


組織の中で不満が出てきた時、虚による不満なのか、実による不満なのかを見極めるというのはかなりおすすめです。その際にはまず、徹底的にその不満を調べあげることが大前提です。思い込みのない状態で(大事!)、その不満は何に向けられていて、虚からくる不満なのか、実からくる不満なのかを見極め、虚であれば補い、実であれば取り除くという、その不満に対する対処方法を考えます。



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