池上彰氏の講演会ーその2

なぜ、そんな宗教の話をここで?

そう、今回はその続きです。

冒頭にあった「すぐ役に立つことはすぐ役に立たなくなる」。
有名なハーバード大学でも、MITマサチューセッツ工科大学でも、最新の研究は学部生に教えないそうです。今の最新は四年後には最新で無くなっているからだそうです。

そこで何年経っても変わらないことは?教養です。
宗教の背景を知っていることで今起きている多くの問題に違う見方ができる。
ジョークを理解し、またジョークを言える。
例えば・・・
安倍首相が米国での演説の際「わたしの名前(Abe)を間違ってエイブと呼んでくださるのは光栄な事です」と言ったことがありました。エイブラハム・リンカーン大統領の愛称がエイブだったこと、そしてリンカーン大統領が生まれた頃、アブラハムの人気が高く、子供にアブラハムの名前をつけることが流行ったそうです。アブラハムは英語の発音でエイブラハム。


宗教の背景など知っていてもすぐには役に立たない、が、いずれ必ず役に立つ。グローバル社会を生きるには宗教に対する理解が欠かせないとのこと。教養の大切さを切に説いていらっしゃいました。

さらに、最近のトランプ大統領のやり方、英国のEU脱退の話、北アイルランド紛争問題もありました。いずれも近視眼的な見方が原因となって決断が下され、結局蓋を開ければ自国の不利益に結びついているという話。ここでもまた教養の大切さが語られました。

何しろ講演でも質問でもトランプ大統領の話尽きず。トランプ大統領は今、4年間次の大統領選挙戦に必死だそうです。選挙に勝つには何が何でも公約を果たさねばなりません。エルサレムに至っては娘さんのたってのお願いだとか。娘さんはユダヤ教に改宗されたそうです、ここでもまた宗教の話が絡みますね。やはり国際社会で起きていることを理解するには、宗教の背景を学ぶ必要がありそうです。


今回の講演会でわたしが学んだ一番】
過去色々な問題が重層的に考えられてきたことで和平をもたらしてきたこと。

エルサレムと一言に言っても、エルサレムは3つの宗教の聖地であり、それぞれの宗教が少しずつ場所を変えて土地を守ってきたために大きな争いが抑えられていたこと。政治的な問題はすぐには解決しないけれど、現地の人たちの知恵で戦争を逃れてきたこと。

取り合い奪い合い境界を作るのとは全く反対のやり方で和平が築かれてきたこと。


わたしが質問したかったこと】
グローバル社会(グローバル経済社会ではなく)をここにいる一人一人が創るという観点に立った時、我々は今日教えてもらった教養、歴史、宗教や民族の話から一体何を学べばいいのだろうか?ということ。


どうもこれはわたしは自分の問いとして持っている必要があるようです。

ずっと前にテレビで見た池上彰氏は、我々はなぜ歴史を学ぶのか?歴史から学ぶためです、と言っていました。どうもそんな役割が、わたしの今生にはありそうな感じがしています。



今回は漢方ともコーチングとも関係のない話でしたが、時事問題としてシェアしたいお話でしたので、他の記事に差し置いてタイムリーに更新しました。次回からはまた漢方のお話を絡めていきたいと思います。
いつもご愛読ありがとうございます。


<リーダーのための歴史教室、開講中。命かけて書いてます。>
教養の歴史(知識)がわかります。
そして、あなたはリーダーとして歴史から何を学びますか?と問うています。