漢方的風邪薬論

紅葉を見に、都内の「代々木公園」に行ってきました。とても気持ち良い空気と紅葉の素晴らしさに息を飲むほど。綺麗に色づいたもみじ、揃って黄色く染まったいちょう、落ち葉のじゅうたん、すべてが季節を代表して目を楽しませてくれました。感謝。わたしのどアップ写真も載せておこう。

そんな豊かな空間でおいしいハンバーガーをニコニコ食べていたら、段々寒くなってきて、そそくさと食べ終わって日なたへ。ペンギンさながら太陽に背中を向けて立ち止まり、暖めてもらいました。

さて、なぜ、背中を向けたのでしょうか。

この時期、寒いです。漢方の中で病気の原因の一つに外気があります。寒さというのは「寒(カン)」といって病気の原因の一つとなる外気。その外気である「寒」が病気の原因になると「寒邪(カンジャ)」というのですが、寒邪の入り口は背中側、だから太陽に背中を向けて暖まったらホッとしたんですね。

よく風邪ひいたーと言いますが漢方では「フウジャ」と呼んで、風(フウ)はその、病気の原因となる外気の一つです。現代医学で風邪ひいたーというのは、漢方で考えると「風邪(フウジャ)」が侵入したということなのです。

風邪(フウジャ)はさみしがり屋で、誰か友達がいないと人の体には入れません。そんな時、気候は寒い。上述のように病気の原因になる外気の一つ、「寒」が近くにいるわけですね。風邪(フウジャ)としては、あっ!寒邪(カンジャ)がいたーやったー(^^)!!!となり、風邪は寒邪を誘って人の体に入るのです。

そして、おなじみの症状が出てきます。寒邪が入った時の特徴は寒気。あれ、風邪ひいたかな?背中がゾクゾクさむいー!という時は、あなたの体の中に風寒(フウカン)の邪が侵入しています。そんな時はおなじみの葛根湯(カッコントウ)が良さそうです。けれども寒気がないときは葛根湯は効きません。葛根湯は寒邪の侵入時によく働きます。漢方では風邪=風邪薬ではなく、どんな邪が入ったのかによって薬が変わります。

さて。わたしがご提供しているチーム向けのコーチング(システムコーチング®︎)は、40以上のツールからそのチームに合わせたオーダーメイドのプログラムを組み立てます。しっかりとチームの現状を見聞きし、見立てをして、そのチームに合ったツールを選んで組み合わせて進めます。まさに、漢方薬の処方と一緒。だからやってます。

そして結局のところチーム向けのコーチング(システムコーチング®︎)って、漢方薬みたいにじわじわと時間をかけて効くときもあるし、急速に効果的なこともあるし、いずれにしてもそのチームの状態に合わせていくってことをとても大切にしています。そして、体質改善を目的とするならば、継続してもらうとより、良いです。

そうそう、よく市販の西洋薬で「熱から来るあなたは○色!」などとCMで宣伝されていますが、たいがいは総合感冒薬と言われるもののうち、熱の場合は解熱薬が多めに配合されているといった具合で、基本的な内容はどれもさほど変わりません。